会長挨拶

川俣 貴一

第35回日本脳ドック学会総会

会長 川俣 貴一

(東京女子医科大学 能神経外科学講座 教授・基幹分野長)

この度、第35回日本脳ドック学会総会を、2026年5月29日(金)・30日(土)の2日間、御茶ノ水ソラシティカンファレンスセンターにて開催いたします。

脳ドックは1980年代に始まった本邦独自の脳の健康診断システムです。学会は1992年に「脳の人間ドック研究会」「日本脳ドック研究会」として発足し、1995年には「日本脳ドック学会」と改称されました。2009年に「一般社団法人日本脳ドック学会」となり、2018年には学会名にサブタイトル「脳卒中・認知症予防のための医学会」が付記され現在に至ります。各無症候疾患の早期診断だけでなく、特に脳卒中や認知症予防を目指した活動を行っております。現在アルツハイマー型認知症に対する抗体治療が認可され、認知症の早期発見・早期治療は非常に大きな社会的課題です。また、2024年度から「脳ドック学会認定制度」が発足し、本総会参加者も700名を越える学術大会となっております。

今回の学会テーマを、「未来を創る脳ドック ―脳の兆しを科学する―」 といたしました。近年、認知症をはじめとする脳疾患の診断技術は目覚ましい進歩を遂げており、脳ドックの分野でもAIの活用や高度な診断技術の導入が進みつつあります。脳ドックはこれまで以上に、「今の異常を探す」 単なる画像検査から、「将来を見据えた脳の健康管理ツール」 へと更に進化していくことが期待されます。

実り多い総会となりますよう、関係者一同、鋭意準備に取り組んでおります。会員の皆様のお役に立てる、そしてこれからの日本脳ドック学会の更なる発展に寄与できる総会を目指して参ります。何卒ご指導、ご鞭撻、並びにご協力のほどよろしくお願い申し上げます。

2025年9月吉日

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